<プロフィール>
兵庫県神戸市出身。9歳で1型糖尿病の診断を受ける。10代、20代を通じて、治療と学校生活・社会生活の両立に悩んだ経験から、血糖コントロールの改善や悪化が、治療法やインスリン製剤の変更だけでなく、医療者との関係性やコミュニケーションに大きく影響されることを実感し、医療コミュニケーション学の道に進む。患者として教育機関や企業等で自らの体験を語るNPO活動の経験をもとに、医学教育における“Patient storytelling”(患者体験談)の意義や共感をテーマに研究に取り組む。大学院在学中に取り組んだ患者会と医学教育を連携する活動により、2020年東京大学総長賞を受賞。
今年、大学教員2年目を迎え、学生に患者の身になって考えるコミュニケーションを教える一方で、果たして自分は学生の身になって行動できているのか、自問自答している真っ最中。