木内 貴弘1)、秋山 美紀2)、瓜生原 葉子3)、奥原 剛1) 、中山 健夫4)、的場 匡亮5)
1) 東京大学大学院 医学系研究科 医療コミュニケーション学分野
2) 慶應義塾大学 環境情報学部
3) 同志社大学 商学部・ソーシャルマーケティング研究センター
4) 京都大学大学院 医学研究科 健康情報学
5) 昭和大学 保健医療学部 科
木内 貴弘1)、中山 健夫2)
1)東京大学大学院 医学系研究科 医療コミュニケーション学
2)京都大学大学院 医学研究科 健康情報学
木内 貴弘
東京大学大学院 医学系研究科 公共健康医学専攻 医療コミュニケーション学分野
マーケティングとは、営利企業が製品やサービスを販売する(=消費者が製品の購入行動を自発的にとるように行動変容を促す)ための戦略的活動である。 マーケティングでは、消費者へのマーケティングリサーチをもとに、販売対象として想定する人々(対象マーケット)を想定し、 対象マーケットに適した製品のイメージの位置づけを行い(ポジショニング)、これらをもとに製品開発(Product)、価格設定(Price)、宣伝法(Promotion)、販売ルート(Place)の決定を行う(4Ps)。 ソーシャルマーケティングとは、公的機関や非営利機関等がマーケティングの手法を活用して、人々を、社会や本人にとって良い方向に自発的に行動変容するように促すことをいう。 また健康・医療領域のソーシャルマーケティングをヘルスマーケティングと呼ぶ。現在、日本の公衆衛生の主な課題は、がん、脳血管障害、心臓病等の生活習慣病である。 生活習慣病対策では、急性感染症や労災と違い、法律や教育に頼ることはできず、ヘルスマーケティングにより自発的な行動変容を促す必要がある。 このため、ヘルスマーケティングは、今日の公衆衛生の最も重要なキーワードであると考える。
瓜生原 葉子
同志社大学 商学部・同志社大学ソーシャルマーケティング研究センター
ソーシャルマーケティングは,「ソーシャルグッドの実現に向け,個人のコミュニティ全体としての行動の変容を促すこと」と定義されるとおり,人々の行動変容が実際に起こり,社会価値が創造されることが重要である。 本稿では,まず,ソーシャルマーケティングの歴史,定義,必須要素,プロセス,施策策定手順について概観する。 次に,「臓器提供意思表示への行動変容」を行動目標とし,Lee & Kotlerモデルに基づき立案・実施した3事例を提示する。 実践の要点は,8ベンチマーク・クライテリアを適用することであるが,特に,基礎調査を十分に実施し,対象者のインサイトから新たな価値を創出すること, 状況に応じて最適な理論に基づき立案し,多様なステークホルダーと共創することの重要性が示唆された。
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